Roasters Lab Lig(ロースターズラボ リグ)

2019年05月12日 Roasters Lab Lig(ロースターズラボ リグ)

コーヒーが嗜好品から健康志向品になる!O CHERを試飲してきました【Roasters Lab Lig】

この記事の目次
  1. Roasters Lab Ligはとてもお洒落だった!
  2. オーカーの試飲
  3. オーカーが生まれるまで
  4. 嗜好品から健康志向品へ

名古屋市昭和区で完全予約制のコーヒー研究所「Roasters Lab Lig(ロースターズラボ リグ)」がオープンしたことを聞きつけさっそくやってきました。

「Roasters Lab Lig」ではコーヒーを原材料とする新しいドリンク「O CHER(オーカー)」の製造開発、コーヒーの健康成分に着目した研究が行われています。

Roasters Lab Ligはとてもお洒落だった!

最寄り駅である八事日赤から坂の多い道のりを徒歩15分、ようやくたどり着くと閑静な住宅地にひっそりと構える黒い建物。

この場所にオープンした理由の一つが、ふらっと入ってもらうのではなく、ぜひオーカーを目当てに飲んでもらい、よく知っていただきたいからと伺いました。
そのため完全予約制という枠を決めて、訪れた者にオーカーとコーヒーの健康について丁寧に教えてくれます。

研究所というものだから、建物内はギラギラと鈍く光る銀色の世界かと思いきや、カフェと美術館を融合させたような明るく清潔でちょっと神秘的な空間になっていました。

コーヒーにまつわる器具や書籍が陳列されており、ひとつずつ興味深く眺めさせていただきました。

研究所所長は7年前からコーヒー農園と直接関係を築き、現在に至るまでひたすらコーヒーと向き合ってきたそうです。

奥の男性がRoasters Lab Ligの所長(加藤さん)

所内はカウンターが5席のみ。研究所の見学・試飲は1日3枠で、1枠につき5名までとなっています。

訪れた人としっかり向き合って丁寧に説明をし、オーカーの魅力を十分に伝えるためにあえて枠を限定しています。
まだ世にない新しいものを正確に伝えていくのは、簡単なことではありません。

焙煎機とその隣にはパソコンも置かれており、全てをコンピューターで制御管理して焙煎をしています。

「言葉で説明のつかないことはしない、すべてに根拠や裏付けがあってこその健康志向飲料となる」そう語って、感覚に頼らないデータに基づく焙煎法に自信をのぞかせました。

多くの焙煎士が香り高くおいしい味わいを追求するのに対し、コーヒーの生豆が本来含む成分をいかに失うことなく焙煎できるかを目指しています。

オーカーの試飲

ついに本題のオーカーの試飲です...!
使用器具はアメリカンプレス。水に豆が浸りながら圧力をかけるので、最も素材の味を引き出しやすいです。

グラスにもこだわりがあり、まるでワインのように香りを感じながらいただきます。

若干の色の違いがわかるでしょうか。どちらも豆は同じものですが、精製工程が異なります。

左がハニープロセスのブラックハニーと呼ばれ、コーヒーの果実に含まれるミューシレージという物質を100%残して風味を残します。
スペシャリティコーヒー特有の果実的な甘みがありながら、若干香ばしい風味を感じました。コーヒーの味は全くしませんが、風味にわずかなコーヒーらしさが残るので、コーヒー好きな人はこちらを好む人が多いようです。

右がウォッシュプロセスと呼ばれ、ミューシレージを洗い流しクリーンな味わいにしたもの。
きな粉のような香りにわずかな甘みと、大豆の青臭さのような味が正直な感想。こちらはコーヒーの面影は一切なく、逆にコーヒーを飲めない人にとっては人気なんだとか。

味よりも健康成分を優先したオーカーはまだ「おいしい!!」と唸るような味には届かない。もちろん味覚には個人差もあるので一概には言えませんが、飲みやすさの追求も重ねていくようです。

今回はウォッシュプロセスのオーカーにオレンジピール、オレンジフラワー、ドライアップルピースをブレンドして抽出しました。

香りが一気に華やかになり、味にも奥行きが出て非常に飲みやすくなりました。

健康ドリンクは味を度外視しても許される旨がありますが、オーカーは健康志向の高い人やコーヒーが飲めない人の新たな選択肢となるように、おいしさも追い続けます。

同じコーヒー豆を原料にしていても、見た目、味、香り、成分が全く異なるので名称をオーカーとしています。

例えばお茶は発酵などの加工プロセスが異なるだけで、ほうじ茶、ウーロン茶、紅茶に変わります。原料は同じなのに、味や成分だけでなく名称まで変わってしまうのです。

焙煎識別機によるSCAA(アメリカンスペシャリティコーヒー協会)の基準とする焙煎豆の色味に当てはまらないことも、明確な定義の一因となります。

オーカーが生まれるまで

すべてのきっかけは所長の姉がタイ北部の少数山岳民族であるアカ族の方と結婚し、コーヒー農園と直接関わりを持つようになってからでした。

世界的にも評価される品質のドイチャン村地区の豆を、農園と直接契約して商社などを通さずに生産から消費まで一貫して携わっています。
これには生産者の苦労や想いと、消費者への安心を見える形で共有する真摯な姿勢が見て取れますね。

研究所内の鉢に植えられたコーヒーノキ。
コーヒー豆は本来コーヒーチェリーという果実で、コーヒーの木を植えてから収穫まで5年はかかります。そして果実から皮も果肉も取り除き、黒くなるまで焼くのです。

新鮮な肉や野菜は決して黒くなるまで焼かないのに、コーヒー豆だけは皆がそれで納得している。
もちろん焙煎することが悪いわけでも、コーヒーを損なうということでもありません。

ただ日本ではなかなか見えにくいコーヒー生産の現場に近くで関わっていただけに、その苦労の末の成果が、果実の中の種子を焼いたものにまで圧縮されることに疑問を感じたのだそう。

そこで嗜好品という現在のコーヒー文化に一石を投じるべく、新たな切り口の健康志向品としての発想が生まれたのでしょう。今はまだ「コーヒーだけどコーヒーじゃない飲み物」という認識でも、いずれ「オーカーという飲み物」と、コーヒーとは一線を画して独立した存在で認知されることを願っています。

奥は代表の石井さん。

そもそもコーヒーには薬として伝来していったルーツがあります。さらに生豆に含まれる成分値はスーパーフードともなるポテンシャルすら秘めています。

コーヒーが黒く苦いというあまりにも普遍的な事実にあえて「なぜ?」をはさみ、常識をひっくり返す生豆へのアプローチを考えたのでした。

嗜好品から健康志向品へ

肉や魚が黒くなるまで焼くことが許されないのに対し、コーヒーの焙煎は嗜好品としての文化を背景に誰も疑問をはさむ余地がありませんでした。

そこで考えた生豆への新たなアプローチが嗜好品という側面を切り捨て、コーヒーの健康効果への期待値を最大限引き出すものでした。

左がオーカー、真ん中が生豆、右が一般的な焙煎豆です。

コーヒーの主要成分は主に3つ。ポリフェノールを含むクロロゲン酸類、カフェイン、トリゴネリンです。
カフェインだけは熱に強く焙煎による著しい減少は見られませんが、他の2つは焙煎によって激減しているデータが取れました(日本食品分析センターによる同一豆の比較から)

ポリフェノールには抗酸化作用によるエイジング効果があり、トリゴネリンは認知症に効くと注目がされています。

これはオーカーをグラインダーで挽いたもの。大豆のような香ばしい香りと青臭さに、ほんのりベリー系の甘さが混じったような匂いでした。

焙煎工程でどれだけ成分値に変化があるのか、また残した成分が体内でどれだけ作用していくかなど、誰も踏み入れていない研究領域まで視野に入れています。

さらに味や匂い成分まで分析し始めたら、とんでもないボリュームになるなと笑って話してました。

O CHERは黄土色という由来ですが、他にもいくつかの意味があります。
そのうちの一つ、OとCでロケットに見えるようなロゴマークがありますね。

「飛行機の延長線上に宇宙はなく、宇宙に行くにはロケットという発想が必要である。オーカーはコーヒー界のロケットとして、新たな健康ドリンクの活路を切り開いてくれる」そう目を輝かせながら話す代表の石井さんと、それにうんうんと頷く所長の加藤さんの姿が印象的でした。


Roasters Lab Ligの情報

5月より1か月パック9,875円+税で販売開始。
一般的な焙煎豆に比べて硬いので、グラインダーも家庭用のものだと傷つける恐れがあるので、豆のままでの流通はまだないようです。

住所:愛知県名古屋市昭和区八事富士見304
アクセス:名城線「八事日赤」
予約:11:00~、13:00~、15:00~の1日3枠限定(1枠につき5名まで)
予約申し込み:LINE@から(ID: @lab_lig)
座席数:5席
ホームページ:

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